不動産の買取価格を、もっと身近なものに
家を売ろうと思ったとき、仲介であれば「この家はいくらくらいで売れそうか」という目安は、今ではインターネットを使ってある程度調べることができます。周辺で売り出されている中古住宅や過去の不動産取引情報など、売却相場を考えるための情報が比較的多く表に出ているからです。
一方で、「不動産会社に直接買い取ってもらうとしたら、いくらになるのか」という買取価格の情報は、ほとんど表に出てきません。実際にどのような戸建てが、いくらで買い取られたのか。そうした不動産買取の情報を一般の方がインターネット上で調べることは簡単ではありません。そのため、自分の家の買取価格を知ろうと思えば、不動産会社へ問い合わせて買取査定を依頼する必要があります。
もちろん、正確な買取価格を決めるためには現地を確認する必要があります。それでも、その前の段階で「自分の家なら、買い取ってもらうとしたらどのくらいになるのだろう」という目安くらいは、自分で簡単に確認できてもいいのではないか。
誰かに問い合わせることなく、まず自分でおおよその買取価格を確認できる。そんな仕組みを作ってみたいと思ったことが、戸建ての概算買取価格を確認できる「10秒査定」を作り始めたきっかけです。
不動産仲介の査定現場で感じていたこと
私自身、これまで不動産仲介の実務で、売主様からの売却相談、現地での不動産査定、査定価格や販売方法のご提案などに携わってきました。その中で、不動産一括査定サイトを利用された売主様とお話しする機会も多くありました。一括査定は、一度の入力で複数の不動産会社へ査定を依頼できる便利なサービスです。
一方、実際の現場では、一括査定を利用した後に複数の不動産会社から電話が入り、その対応に困っている方もいました。各社から提示される査定価格が違うだけでなく、価格についての考え方や説明もそれぞれ異なります。複数の不動産会社からそれぞれ違うことを言われ、「結局、どの価格を信じればいいのか分からない」となってしまうこともあります。
さらに詳しい査定を受けようとすれば、不動産会社と日程を調整し、実際に自宅で正式査定を受けることになります。まだ家を売ると決めたわけではなく、価格を少し知りたかっただけなのに、電話への対応や日程調整が始まり、思っていたより大きな話になってしまう。そうした売主様を実際に見てきました。
もちろん、不動産会社と直接話すことや、実際に戸建ての状態を見てもらうことが必要になる段階はあります。ただ、それは売却についてもう少し具体的に考えたくなってからでもいいのではないかと思います。
まだ売ると決めていない。不動産会社と話すほどでもない。ただ、自分の家の買取価格がどのくらいになるのかは知っておきたい。その段階では、誰とも話さず、自分だけで確認できる選択肢があってもいい。
そのため10秒査定.comでは、番地や電話番号を入力しなくても、戸建ての概算買取価格を確認できるようにしました。まずは自分で価格を確認する。その結果を見て、もう少し詳しく知りたいと思ったときに初めて相談する。私は、そのくらいの距離感から不動産の買取査定を始められる仕組みがあってもいいと考えています。
築年数だけでは分からない、中古住宅に残っている価値
戸建ての査定をしていると、同じ築年数の中古住宅でも、実際の建物状態には大きな違いがあることが分かります。長く丁寧に使われてきた家もあれば、屋根や外壁、水回りなどを直近でリフォームしている家もあります。
設備や内装についても、すべてを新しくする必要があるとは限りません。まだ十分に使えるものもあれば、少し手を入れることで、これからも使い続けられるものもあります。私は、築年数だけではなく、実際にその家を見て、今も使えるもの、直して使えるもの、すでにリフォームされているものをできるだけ拾いたいと考えています。
買取後に何でも新しくするのではなく、使えるものは使う。直せるものは直す。必要のないリフォームや交換工事を減らすことができれば、その分だけ買取後の改修費を抑えることができます。そして、抑えることのできた費用を、できる限り買取価格にも反映する。それが、私が戸建ての買取査定と改修計画を考えるうえで大切にしていることです。
大切に使ってきたという気持ちそのものに価格を付けることはできません。ただ、大切に使われてきた結果として、まだ使える設備や建物部分が残っていることや、必要な時期に修理やリフォームがされていることには、実際の価値があります。
そうした、その家に今も残っている価値を、できるだけ見落とさない査定をしたいと考えています。
担当者
- 担当者名
- 岩田 健太郎
- 担当領域
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- 現地調査・買取査定
- 法令・建物状態・リスク調査
- 資金計画・販売計画
- 改修工事の計画・管理
- 査定システム・本サイトの制作運営